CLASSY.でお馴染みのあのブランド。もちろんデザインが素敵なことはわかっているけれど、どんな人が、どんな想いで作っているのかまで知りたい。納得して手に入れたい私たちに向けた、新連載です。
「STAR JEWELRY」のブランドストーリー
〝ジュエリーを通して幸せを届けたい。〟だから次世代を担う子どもたちの支援も20年以上前から続けています
4石のダイヤモンドでまばゆい光の輝きをイメージした“BRIGHTEST STAR”シリーズは、最近では訪日客にも大人気。オリジナルモチーフの“CROSSING STAR”を石留めに活かしたこだわりのデザイン。パッケージも過剰包装を廃止し、ボックスにそのままリボンをかけるスタイルで、ほぼ100%エコ素材。ネックレス〈K18×DIA〉右¥231,000左¥374,000(ともにスタージュエリー)
Brand History
1946|創業 主に外国人を対象に宝飾貴金属製品の販売。
1969|初の支店を玉川高島屋SC本館にオープン。以後全国に店舗拡大。
1993|ユニセフ支援スタート。
2000|国内ジュエリーブランドで初となるオンラインストア開設。
2022|ウクライナ子ども支援「STAND WITH UKRAINE」を実施。
2023|中国、台湾などに初出店。
自社製作にこだわり、デザイナーと職人の距離が近いからできるデザインと品質があります
編集部(以下編):スタージュエリーはCLASSY.読者で知らない人はいない存在ですが、創業当時の理念や経緯を教えてください。
小泉さん(以下小泉):当社は1946年、戦後まもなく横浜・元町で生まれました。今も本社のある元町は西洋文化に馴染んできた場所で、家具や食器などの職人も数多く住んでいました。当時国内にファッションジュエリーを扱っているブランドはなく、特に横浜に住む外国人が探していたピアスは、他のブランドにはなかったそうです。そんな中、国内で初めてピアスを本格的に取り扱ったのがスタージュエリー。ピアスという呼び方もスタージュエリーの社内で使っていた名称が全国に広まったと聞いております。
編:創業時より店内に工房を設けたそうですが、モノづくりのこだわりなど教えてください。
小泉:元町には貴金属店も多かったそうです。でもお店の中に職人を抱えたのは当社だけ。今もデザイン企画・原型製作・仕上げ・アフターサービスと、すべてを自社で行っているのが強みですね。先ほども見学していただいたように、本社・本店と工房は目と鼻の距離にあります。物理的にも精神的にもデザイナーと職人の距離が近く、一丸となってモノづくりができると感じています。職人は職人でこだわりがあり、着け心地などに一切の妥協を許しません。一般的にはひとつの型で製作するリングも、すべてのサイズの型を作ってから製作するのがこだわり。製作段階でデザイン修正することも。広報担当としては、サンプルがいつできあがるのか…とハラハラすることもありますが(笑)、それだけ良いものができると思います。
本店から徒歩1分ほどの距離には、「PREMIUM WORKSHOP」と名付けられた工房が。熟練の職人たちがお直しや新製品の試作に励んでいます。長年働く職人が多く、ブランド愛の強さが感じられました。
編:そんなに愛情のこもったサンプルを撮影していると思うと、私たちも責任重大ですね…。1993年からはユニセフ支援をスタートされています。なぜユニセフ支援に至ったのか、理由を教えてください。
小泉:1993年に始めたきっかけは、ショップスタッフのひとりが「12月25日の元町本店の現金売り上げを全額チャリティとして寄付したい」と言ったことでした。クリスマスはジュエラーとしては繁忙期で、世の中も一年で一番笑顔溢れるシーズン。そんなときに自分たちだけでなく、世界中の子どもが笑顔で過ごせるようにしたい。そんな想いだったと聞いています。当社のスタッフは子どもがいる母親も多く、そういった視点も自然発生的に生まれたのかもしれません。私は当時社員ではありませんでしたが、この話を聞いてスタージュエリーで働くことを誇りに思いました。
編:とても素敵です…。今では企業の取り組みとして珍しくはありませんが、当時は珍しかったですよね。
小泉:そうなんです。その後、遠方のお客様からも参加したいという声を多くいただき、「BEAR FOR PEACE」という対象商品の売り上げの20%をユニセフに寄付するという支援を毎年欠かさず行っています。クリスマスチャリティだけでなく、ウクライナの子どもたちを支援する「STAND WITH UKRAINE」や「東日本大震災みやぎこども育英募金」なども実績があります。それは、創業当時からの“ジュエリーを通して幸せを届けたい”という想いから。ジュエリーって贅沢品かもしれませんが、親から子へ引き継がれるお守りみたいな側面もあると思うんです。次世代を担う子どもたちに幸せと笑顔を届けたい。そんな気持ちで働いています。
編:最後に、企業としてどんな未来や社会貢献を思い描いていますか。
小泉:これまで申し上げてきたとおり、人を幸せにすること。そして必要とされる企業であることです。そのために今はSDGsは避けて通れないですし、ジェンダーへの理解も必要。その一例として、ブライダルリングで男女同じデザインを作ったり、ファッションジュエリーでは男性用/女性用という言い方をしないようにしています。創業時からの誇りを大切にしつつ、常に刷新できるブランドでありたいな、と思っています。
元町本店には、ミュージアムスペースが。創業当時の金庫から、海外雑誌のような当時のカタログ、ユニセフ支援のベアも展示。ドラマで使用したジュエリーの説明もあり、聖地巡礼スポットにも。
▶︎編集後記
「直接ジュエリーを買う大人にだけでなく、今支援が必要な子どもたちにも幸せを届けたい」という想いが、とても素敵だと感じました。持っている幸せを届けたい、そんな架け橋としてのジュエリー。だから働いている人がキラキラしているのだと思います。
今回取材したのは...広報担当・小泉優仁さん
\ブランドを象徴する敏腕プレス/
1年間の店舗研修を経て、広報宣伝室に。神奈川県出身、大学時代にスタージュエリーのプレス担当をしている先輩と出会い、その姿に憧れて入社。昨年挙げた結婚式も素敵だと話題。
撮影/魚地武大(TENT) 取材撮影・編集/小林麻衣子 再構成/Bravoworks,Inc.